病室その2
個室病室(1床室)-1
産婦人科の病室は、やはり個室が望まれます。
個室というと、全室、洗面、トイレ、シャワー付き
を考えてしまいますが、なにがなんでも、
全ての個室にそれらを設置する必要は
無いと考えております。
個室病室の数や設備内容は、建築工事費や、
全体の平面計画を左右するだけでなく、
完成後のメンテナンス費、清掃費などにも大きく
影響してきます。
全ての患者さんが、個室病室の設備がフル装備でないと、
満足しないかというと、そうではありません。
患者さんによっては、トイレだけが病室にあれば良い
という方や、洗面だけがあれば良い、個室であれば、
設備は何も無くても良い、という方はいらっしゃいます。
シャワーは1日に1回しか利用しない場合が
ほとんどですし、産後すぐは利用しなかったりします。
しかし、清掃やメンテナンスは必要になりますし、
年数が経って古びてくると、リフォームの必要も出てきます。
清掃の行き届いていないシャワーや、古びたトイレが有る事
がマイナスになる場合もあります。
全ての個室病室に設備を設置するのではなく、
共用部のシャワー室やトイレ等の水廻りをしっかり計画し、
ゆったりとした、きれいで豪華なものにした方が良い場合もあります。
個室病室の設備や数は、クリニックのコンセプト、
ターゲットとする患者さんや、地域性を含め、総合的に検討し、
決めていくことが重要だと考えます。